My Fake Boyfriend(ニセモノ彼氏)/僕を育ててくれたテンダー・バー「クズって一生治らないんですね〜〜!!(2本共通)」

amazonオリジナル映画「My Fake Boyfriend(邦題:ニセモノ彼氏)(2022配信)」

amazonオリジナル映画「僕を育ててくれたテンダー・バー(2022配信)」

「心と身体が疲れたときに見る映画ってこういうのでいいじゃん…?」

とうとう世間を騒がす新型ウィルスに感染してしまい2週間近くの自宅療養となってしまいました…

身体の症状(一応軽症)と精神的な不安と罪悪感の中うだうだしていましたが、気持ちを切り替えて映画を見よう!…という事で選んだ2本です。あえてアマプラオリジナルにしました。

まず一本目、

My Fake Boyfriend(邦題:ニセモノ彼氏)

あらすじ

スタントマンのアンドリューは二流俳優のニコと付き合ってるが、ニコは他の男とも遊んだりアンドリューを都合のいいように扱ったり…(しかもアンドリューはそれでもニコと別れない…)

そんなアンドリューを親友カップルのジェイクとケリーが見かねて、アンドリューの架空の彼氏「クリスティアーノ」を勝手に作りあげ、写真やSNSにアップしまくります。

完璧な顔や身体、完璧な性格設定のクリスティアーノのはすぐにバズり、有名になります。

それを見たニコはブチギレて自分からアンドリューと距離を置きます。

ニコの圧力で一度仕事を失ったりもしますが、クリスティアーノの影響でまた仕事が増えたり、ニコとの関係も完全に断ち切る事ができ、絶好調のアンドリューでしたがあるきっかけで出会ったシェフのラファを本気で好きになっていきます…

だけど自分には世間で人気者のニセモノ彼氏、クリスティアーノが…一体どうする〜!?!

っといった恋愛事情も背景もイマドキラブコメディです(笑)

出演者

主人公のアンドリュー役はキーナン・ロンズデール、私生活でもバイだと公表されてるんですね。

コミカルな演技が可愛いです…

架空の彼氏クリスティアーノをあの手この手で作り上げる親友、ジェイクをディラン・スプラウス。

私は見たこと無いのですがディズニー系のドラマで子役で出演してたようですね!

個人的に注目は、できれば関わりたくないゲイ、レオを演じてたマシュー・フィンランがすごく気になる…(笑)「こいつ面倒くせぇ」って思うんですけどなんか可愛くて…あの不安定な感じも…(笑)

感想(※ネタバレあり)

こういう “大きなウソついてる系”ってほぼほぼバレますよね…(笑)

というか、どうバレて騙してる相手がどう反応するかが映画の肝の一つなので…

ただ、個人的にウソを綺麗に収める絵も見てみたいなぁとは心のどこかにあったので…クリスティアーノのお葬式、棺桶の中も途中までは完璧だったので見てて『あれ?!これいけるか?!()』とちょっと一人で盛り上がりましたね(笑)

祭壇が燃えたのはやはりネット上での“炎上”ともかけてるんでしょうか…www

 

それにしてもジェイクは予想通りクリスティアーノに依存してましたね…(笑)最高傑作を作り上げた令和のマッドサイエンティストといった感じで好きなキャラです…(笑)

今作はゲイが主人公のラブコメ映画ですが、良くも悪くもそこをあまり重く描いていないので例えばこれを男女の話にしても違和感無いですね。

周りの友達、家族、職場のみんながふつ〜にアンドリューを受け入れてる、というかもうそれぞれの生活の一部、って感じでシンプルに素敵だなぁと思いました…

ラストのその後を見ると、みんなもれなくハッピー(ニコ以外、そしてまさかのクリスティアーノも笑)なので元気になるしかない映画でした。

そして2本目…

僕を育ててくれたテンダー・バー

あらすじ

離婚を期に母の実家に一緒に帰ってきた幼い男の子、JR。

母の兄のチャーリー叔父さんはバーを営みながらJRに色々な事を教えてくれたり、色んな場所へ連れてってくれたりとまるで父親のように可愛がってくれます。

時が過ぎ、幼い頃から本が好きで賢かったJRは作家になるため、名門のイェール大学に入学しますがそこでシドニーという上流階級の女性に恋に落ち、体の関係も持ちますがシドニーはJRを都合のいいように…(デジャヴュ

そんなシドニーを振り向かせたい一心でJRは本気で作家を目指します。

その間もJRは度々チャーリー叔父さんのバーに行きます。

そして自分を縛っているもうひとりの存在、実父と数年ぶりの再会も果たすのですが…

という80年代〜が舞台の自伝小説原作の成長物語です。

出演者

アウトローさがありながら知的なチャーリー叔父さんのベン・アフレック…

もう言わずもがなですね…(笑)

古の問題作、『ドグマ』のポスターを見て「こんなカッコいい人がいるのか」と当時小中学生ながら衝撃を受けました…

何かする度に批判されたり評価されたりしてるイメージですね(笑)私はあなたのバットマン好きだぞ!

幼いJRはダニエル・ラニエリくん、お目々とまつ毛パッチリでかわいい…まさに「神童」にぴったり(笑)

大学生のJRはタイ・シェリダン、レディ・プレイヤー1の主人公ですね。

そしておじいちゃん役にクリストファー・ロイド…豪華です…寡黙で気難しい昔ながらの田舎のおじいちゃん…締まりますね…

出演者じゃないですが、監督はジョージ・クルーニーです(笑)

感想(※ネタバレあり)

自伝小説なのでこれと言って大きな出来事が起こることはないです…(笑)

ただ叔父さんの言葉がちょいちょい響く…

「女が決断する時は何が必要で何がいらないかはっきり決めるもんだ。一瞬でな」

「男の作法、仕事と車を持て。気張ってちゃんとしろ、自立した男になれ。そうしてれば求められるはず、それで違ったら願い下げだ」

「車も持ってない男が女と和解できるわけない」

「安いスコッチは破滅への道」

要はちゃんとした大人の男になりなさい、と。

こんな叔父さんのいるバーあったら通うわなぁ(笑)

バーの常連のオッサンたちもずーっと変わらないんですよね…(笑)

個人的に幼いJRに言った『このガキ神童だ!!』っていう台詞好きですねぇ…

特に踏み込んで来ることもなく、だけど良い距離感でJRを長年見守ってるオッサンたち最高です…エンドロールにもほっこりしました…

そして今作の悪役のシドニーと父親…

JRが人生で自ら断ち切らなければいけない二人。

この二人の人間性が一貫してまっったく変わらないのがリアルですね(笑)

父親にはきっちり制裁ができて良かったです。でもチキン焼いてくれてた彼女(奥さん?)は依存してそうだけどなぁ…

ラストは思い出の車を叔父さんからプレゼントされ、作家の道を歩む事になりました。

彼のこれからの作家人生をこのバーから立ち、走って行くには相応しい相棒ですね。

今回2作とも主人公が元恋人(あっちは遊び)に未練タラタラ、周りがこんなに言ってるのに何故…!?という共通ポイントがありました…(笑)

話の中で「7回目に捨てられた時」「おまえが9回捨てられたから」とか恐ろしい数字が…w

2作ともそこまで体力を使わず見れる映画でした…。

泣くほど感動したり、心をかき乱されたり、考えたり…今はそういうのはいいかな、でも軽くワクワクドキドキ、じ〜んとしたい。

そう思った時にじっくり見ても疲れない、立派なエンタメだ、映画だ、と思える素敵な作品でした。